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新しい視点で臨床検査を活動する NHMT

第 44 回 国立病院臨床検査技師協会近畿支部定期総会学会

今年は1泊2日の開催年であり、平成29年6月3日(土)から4日(日)にかけて、京都市西京区にあるホテル京都エミナースにて、第44回国立病院臨床検査技師協会近畿支部定期総会・学会が開催されました。参加者は定期総会113名、懇親会92名、学会97名でした。

1日目となる3日(土)は、ランチョンセミナー1として、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 カスタマーソリューション部門 サービスエクセレンスグループ 三浦俊昭先生に「遺伝子検査の現在とこれから〜正しい結果を得る為のポイント〜」

セミナー2として、富士レビオ株式会社 学術サービス部 新妻幸子先生に「肝炎ウイルスマーカーについて」(座長は神戸医療センター 北山雅朗主任)というタイトルで、HCVおよびHBVの基礎と概要ならびに抗原・抗体検査についてわかりやすく講演していただきました。

セミナー3として、オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス株式会社 イムノヘマトロジー事業部 テクニカルサポートリーダー 吉田純平先生に「輸血検査における精度管理」(座長は舞鶴医療センター 藤原克彦主任)というタイトルで、試薬が納品されるまでの製造過程と安全に輸血が終わるまでの検査過程での精度管理について講演いただきました。輸血に関しては、些細なことが重大な医療事故を招くため検査試薬、手技、器具器材等の管理は大変重要なことであることを再認識させられました。
 各メーカーにおかれましては休日のところ御協力いただきありがとうございました。

定期総会は、平成28年度一般経過報告に始まり平成29年度予算まで承認されました。議事の詳細は、別途記載の定期総会議事録をご参照ください。今年は、役員改選が行われ、役員推薦委員より支部長に新井浩司技師長、事務局長に福田修副技師長(共に国立循環器病研究センター)が推薦され、承認されました。

総会後の特別講演Tは、佐藤和弘先生(メディカルアートディレクター)に「これからの臨床検査技師に必要なノンテクニカルスキル〜チーム医療のための問題解決術〜」(約63MB)をご講演いただきました。軽快なリズム(ちょっと早口)で、グループ討議を交えながらわかりやすく話してくださいました。問題解決として3つの順番、What(問題は何か)Why(原因は何か)How(対策は何か)を常に意識して考えること。シンプルな共通言語を作ること。Big Wordは使わないなど、日常業務においてすぐ実践できそうな話を聞かせてもらいました。

学術講演として、山崎家春先生(東京医科大学 分子病理学分野)に「災害時、POCTを使えますか?何ができますか?」をご講演いただきました。東日本大震災および熊本地震の被災地支援活動の経験をもとに話をされました。災害が起こったからといって勝手に支援に向かってはいけない事、POCT機器が届けられても操作手順書が紛れて使用できなかった事、使用しても正しく測定できているのか疑問である事など分かり易く説明してもらいました。

懇親会は92名が参加しました。国立病院機構本部 医療部医療課 渡邊清司臨床検査専門職(今年3月まで近畿臨床検査専門職)、講演いただいた山崎先生、佐藤先生そして翌日講演をいただく石井国臨協会長ならびに江角委員長、科長会から眞能臨床検査診断部長(大阪医療センター)と嶋崎臨床検査科長(姫路医療センター)にもご参加いただき盛大に執り行われました。また新人技師の自己紹介も恒例となりました。今後さらに若い技師の参加が増えるような環境づくりの重要性を感じました。引き続き場所を変えての意見交換会(2次会)にも多くの人たちが参加され、同じ近畿グループ内で働く人たちとの顔繋ぎも出来たのではないでしょうか。このような機会に気楽に話が出来る、相談ができる仲間を増やしていってほしいものです。

翌2日目(4日)は、特別講演Uとして、石井幸雄会長(国立病院臨床検査技師協会本部)に「臨床検査部門の現状と今後の方向性〜国立病院臨床検査技師協会の取り組み〜」をご講演いただきました。国臨協の取り組み、チーム医療の推進、職場環境アンケート報告など検査技師を取り巻く環境から今後の課題を分かりかすく説明してもらいました。
特別講演Vとして、江角誠委員長(国立病院臨床検査技師協会本部 臨床検査試薬統一化検討委員会)に「国臨協の共用基準範囲導入の取り組みと現状について」をご講演いただきました。

学術発表会は、97名の参加、8題の発表がありました。初めて発表される技師も含めみなさん落ち着いて時間内にまとめてられていたと思います。来年は私も発表しようと感じた人も多かったのではないでしょうか。また初めて座長をされた方もいい経験になったと思います。発表された方、各セッションの座長をされた方ご苦労様でした。

最後に、新井支部長、福田事務局長、他の役員の皆さん、来年は国立病院総合医学会が近畿にやってきます。それに伴う国臨協の定期総会、懇親会の準備等で大変ですがよろしくお願いします。会員の皆様には、来年のことも含め今後も国臨協活動にご理解・ご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。

<資料・写真集はパスワードが必要です。>

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